ある開業医の話

ある開業医の話 ~第三部・終わりの始まり⑦~

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≪歯科医師会の会合に行った時の話や。基本は勉強

の話はせーへんけど、たまたまスタディーグループ

に所属しとる先生がおったんや。≫

 

何がスタディーグループや、勉強会でエエやんけ。

お前は、横文字大好き小池百合子東京都知事か。

十八番のフリップ芸かまさんかい。

 

≪弟子の準備が整っていれば師匠は勝手に現れる、

てヤツやな。ビビビときたで。≫

 

お前は、松田聖子か。

 

≪でな、いろいろ聞いたところスタディーグループ

といえば、【自費】症例が命!やて。

お、れ、た、ちゃ、TIMやで。≫

 

お前は、ゴルゴ松本か。レッド吉田か。

最近どうしとるんや?お笑い芸人はいろいろ回転が

早いで。

 

≪話聞くうちにどんどんテンション上がってしもて

な、会合終わってからその先生と風俗行ってから、

風呂入って呑みに行ったんや。≫

 

ややこしいわ。てかお前は、いちいち風俗に行かん

と話が進まんのか?

それよりも先に、風呂入れや。

 

≪目からウロコとはあの事だったさあ、価値観の

変化ってヤツさあ?≫

 

お前は、アポロニアのドクター重田か。

 

≪でもおれさあ、働いてから保険ばっかだったから

さあ。だから全然分からなくて困ったちゃんだった

んださあ。≫

 

トロンとした目でその当時の記憶に陶酔している。

 

絶賛洗脳中だった頃の、TOSHIのような目をしている。

知らんけど。

 

≪とにもかくにもまずは、その先生の所属しとる

スタディーグループに行ってみろって事でとある

日曜日、スタディーグループチェリーを卒業しに

行ったんや。≫

 

もっと普通に言わんかい。話がややこしい。

 

≪これまた目からウロコよ。

ちょっと何言ってるか分かんない。

まさにサンドウィッチマン富澤状態や。≫

 

≪・・・登山童貞がいきなり富士山攻めてしもた、

て感じやな。≫

 

ドヤ顔でチラ見すな。大丈夫や、東京オリンピック

のスケボーぐらいスベっとる。

ゴン攻め~!どんだけ~!

 

≪でな、アニキにその事を報告したんや。≫

 

「アニキ?あぁ、歯科医師会の先生か。いつから

そんな距離縮んだんや?」

 

≪風俗に行ってからや。ほら、よく言うやろ?

裸の付き合いすると距離が縮まる、て。≫

 

それは、風呂での話やろが。

もしくは、お互いのプレーでも見せ合ったんか?

お前は、ハプニングバーか。

チョコボール向井アニキみたいに、捕まったら

よろしいわ。

手錠~!どんだけ~!

 

≪そしたらアニキは、まずはベーシックなとこから

攻めてイクか、て。≫

 

下ネタは止めろ。ここは聖域(コラム)やぞ。

 

≪まずは支台歯形成のコースから行ってみるか、て

なったんや。≫

 

俺も身に覚えがあるわ。

ひたすら支台歯形成するコースやな。

 

まあ確かに、理論的に支台歯形成する事によって

一つの指標となる分にはエエやろな。

 

でも、あくまで患者の口腔内で触れてなんぼや。

模型で全角度見ながら形成しても、上手く出来て

当たり前や。

 

オレも昔は熱中したが、何より実戦に勝る経験は

無い。どれだけ早く丁寧に綺麗に形成できるか、

それが患者のためになると実感しとるんや。

 

結果的に、症例をキレイに見せるための手段に

なってしまっている先生も多いしな。

 

それにいくら支台歯形成が上手いところで、自分で

セミナーでも開かん限り金にはならんのちゃうか?

 

てな事を考えていたものの、目の前の友人の輝く

ような眼を見ると、そんな次元の話ではない事に

改めて気付かされた。

 

≪で、そのコースでな…≫

 

どんだけ~!