ある開業医の話

ある開業医の話 ~第四部・新しい朝が来た⑬~

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夫人の怒りは、アフガンを超えた模様や。

 

 

エイドリアンに煽られた、ロッキーのような

オーラを醸し出している。知らんけど。

 

 

 

『休日になると、あの人の両親や義兄姉がズカズカ

と遊びにくるわけ。』

 

 

姑、舅、小姑、小舅かいな。フルコースやないか。

 

 

 

『それも、何の連絡もナシで来るのよ?』

 

 

「それはクソ迷惑な話やな。」

 

 

『でね、急に来るもんだから散らかしっ放しの時も

あるし、気の効いたおもてなしも出来なくて。』

 

 

 

『〈足の踏み場がないじゃないの~♡〉てイヤミを

言ってくるわけ。〈さすが芦屋のお嬢様ね~?〉

、て。まさにイヤミの界王拳よ。』

 

 

しぇしぇしぇのしぇ~

 

 

 

『ふざけんじゃないわよ、育ちはワタクシの方が

よろしくってよ?』

 

 

『それに、義兄の子供なんか、びんぼっちゃまくん

なのよ?いつもお尻丸出しでね。』

 

 

・・・どういうシチュエーションなんや?

 

 

 

『クソガキのことかーーーーー!』

 

 

お前は、初めてスーパーサイヤ人になって

情緒不安定な頃の悟空か。

 

 

 

ふとオレが小学生時代の夏休み、友達のおばあ

ちゃんの家に遊びに行った時の事を思い出した。

 

 

山奥の集落や。田舎者のオレから見てもド田舎や。

 

 

都会の人が見たら、幸せの国ブータンと思いそうな

とこやで。

 

 

 

昼間、皆で近くの清流で川遊びしていると、おばあ

ちゃんがシルバーカーを押しながら散歩していた。

 

 

妙な違和感を覚えたためじっくり見ると、おばあ

ちゃんがシャツだけ羽織って、垂れた乳を丸出し

にして歩いていた。思わず三度見したで。

 

 

あんなワクワクせんポロリは、この世に無いやろ。

まあ田舎って、そういうところなんや。

 

 

・・・イヤ、決してそんな事はないで。

 

 

 

そんなファジーな思い出に浸りながら元夫人の話を

聞いているが、愚痴のエレクトリカルパレードや。

お前は、彦磨呂か。

 

 

これには技官のオレですら、さすがにしんどくなっ

てきたで。

ネガティブは伝染病、て言うしな。知らんけど。

 

 

 

よっしゃ、サッカー選手がわざと痛がって時間

稼ぐみたいに、粋な演技でもしとくか。

 

 

「ちょっとお手洗いに行ってきますわ。」

 

いや、ネイマールぐらいわざとらしかったか?

 

 

 

優雅なランチタイムも、そろそろお開きの時間が

近づいてきとる。

 

 

何かトイレもゴージャス松野やで。目黒の雅叙園を

彷彿とさせるわ。1億円のトイレ、てバブル丸出し

やないか。

 

 

 

男性用トイレに入ろうとしたところ、便器が全て

使用中や。

 

 

仕方ないから空いていた多目的トイレに入ると、

何者かが一緒に入ってきた・・・