パノラマ所見はどれくらい書けば個別指導に耐えられるか?
新規個別指導であれ個別指導であれパノラマ所見においては必ず所見が乏しいという理由で算定要件不足とされる。
私も幾度となくトライしたものの惨敗だった。
そこで、ぶっちゃけ技官に
“所見をどれくらい書けば歯科個別指導に耐えれるのか”
を聞いてみたことがある。
ボイントとしては2つ
1つ目は『所見の量』もう一つは『所見の質』
具体的にどういうことか。
まず、アナログのパノラマの場合は317点であるが
この点数には
「診断料」+「撮影料」+「フィルム料」の3要素からなる。
そのうちの「診断料」には125点が配分されている。
ちなみに歯科用CTは1170点で、そのうちの「診断料」にあたる点数は450点となっており、この場合の所見の量はA4カルテ1枚分くらいが必要だということだった。
そのためパノラマ所見の量は125/450という計算で
大体A4のカルテに1/4〜1/3くらいの量が必要となる。
ということだった。
そんなに書くことがあるだろうか?
これも聞いてみるとこれくらいは書けるようになりなさい。ということだった。
それでは具体的に何を書けば良いのか?
基本的にパノラマ画像に写っているものは全て書く必要がある。
歯槽骨の骨吸収具合
これに関して、歯科個別指導では必ず技官はパノラマ画像とカルテのP病名がリンクしているかチェックされる。 ここで骨吸収具合具合とP病名の不一致が認められれば、パノラマ所見が適切でないということで算定要件不足になるどころか、不適切な診断をもとに歯周病治療を行ったとして歯周処置に関しても不当請求にされる恐れがあるので、P1・P2・P3の診断基準をよく見直してきちんと診断しておく必要がある。
歯牙の状態
何人か技官によって言われたことは「全ての歯について所見を書きなさい」ということだった。 具体的にはカリエスの状態(う蝕進行度)・根充状態・ポストの長さ・補綴物の適合具合・根尖病巣の有無・根尖病巣の大きさなどとりあえず目につくところは全て書いておかなければいけない。 また、カリエスも何もない異常所見がないのなら、そのように記載しておく必要がある。 でなければ、「その歯に関しては診断していない」という理由で不当請求となる。 そして歯牙が欠損しているところは「欠損している」と書かなければならない。
顎関節の状態
顎関節部下顎頭や関節突起に変形が認められるのか、否かであったり
左右の顎関節の対称性を記載しておく必要がある。
もし、パノラマ撮影の目的が顎関節症であるのならば、顎関節部においてどのような状態の時にどのような部位に位置異常が認められるのか(もしくは認められないのか)を細かく記載しておく必要がある。
埋伏歯の状態
具体的には8番がまずあるのかないのか? あるのなら具体的にどのような状態なのか? 埋伏しているのか?しているのならどれくらい埋伏しているのか?水平埋伏か?など、抜歯予定ではなくても細かく書いておく必要がある。
上顎洞やその他の部位も・・・
この部位もパノラマに写ってくるところなので何かしら所見を書いておく必要がある。 何も異常所見がなくても、「ない」なら「ない」と書いておかないとチェックしていない