保険算定部

か強診のメリット、デメリット

か強診になった後のメリット、デメリット

晴れてか強診の受理をしたときのは、喜びもひとしおだと思います。自分もとうとうか強診の仲間入りだ。さぁ、今まで以上に頑張っていこうと考えて、そんな夜は一杯やってください。

いつもは、控えているお酒も一人で晩酌して、酒のつまみにか強診の受理表をいかですか?決して、汚さないでください。昨日までの汚れたレセプトは、クラフトビールと一緒に、飲み干しちゃってください。一気、一気!

 

さぁ、か強診になってあれも算定したい、これも算定したいといっても算定項目は少し増えただけですが…しかしながら、その増えた算定項目が爆発力があるのです。

セフィロスの正宗のように、強すぎるがゆえに扱いづらいことも多々あります。か強診を使いこなすには、基本知識と応用知識が必要になります。今回はいくつかを紹介していきたいと思います。

 

まずは、言わずと知れたSPT 2です。メリットは20歯以上の歯が残っていた場合に830点と非常に高い評価が与えられていることです。中医協で一号の委員が質疑で言っていますようにか強診は評価点数が優遇されていると注意喚起していますので。

いつまで、この点数が継続するかはわかりませんが、現状ではこの算定は現に存在していますので、算定用件を満たした場合には必ず算定すべきと考えます。算定用件は病状安定です。

 

デメリットは点数が高いために、患者の一部負担金が高くなってしまい患者のクレームに繋がってしまうことが考えられます。算定用件を満たしたからといって、患者が納得するかは別物です。

十分な患者への説明の上、懇切丁寧な療養の給付はもちろんのこと、診療開始前に負担金が上がることにたいして イエス セットをもらっておくことが肝になるでしょう。

 

続きまして、エナメル質初期う触管理加算です。歯科疾患管理料の加算ですので、歯科疾患管理料との同時算定が必要になりますので、別々に算定はできないです。

ちなみにSPT 2は歯科疾患管理料の加算ではありませんので、歯科疾患管理料と別日に算定は可能です。Ce病名でのエナメル質初期う触管理加算は、一般歯科のF局と大きく違いまして、毎月、年齢の制限がなく260点と大増点の鍵となります。

 

デメリットはSPT 2と併算定しようとすると点数が高くなりすぎて、患者負担金でクレームに繋がる可能性があることです。

小児での算定は当然のこととなりますが、成人で負担金が発生する患者では算定を控えてしまうこともあるかもしれませんので、知恵を絞って算定していただければと思います。

 

また、併算定でSPT2と同時に算定する可能性がある算定項目で、パノラマがあります。歯周病の状態管理のために定期的に画像診断にて、歯周病管理の必要性があるため、何年かに一回は撮影して、算定していると思います。

SPT 2算定時にパノラマの算定をすると三割負担の患者では5000円近くなってしまい、患者によっては高すぎるけどなぜかといってくるかもしれません。説明してわかってもらえればいいのですが、全部うまくいくとも限りません。事前に話して、同意の上撮影するのが無難かと思います。

 

ただし、歯周病の状況確認にたいしては支払基金の解釈によりますと、歯周精密検査でも歯周病の状況の把握は可能とのことで、必ずしもパノラマをとらなければいけないわけではなさそうです。

歯周精密検査を算定すれば良いということになりそうです。ちなみに、SPT 2は歯周病検査も包括されていますので…

 

長期加算についてです。メリットはあれど、特にデメリットはありません。一般歯科では100点ですが、か強診ですと120点となります。

たった20点と思われますが、長期加算の算定可能な患者が200人いましたら、月に4万円、年にしたら48万円が特になにもしなくても売り上げになりますので、これは嬉しいことではないでしょうか。

 

最後に、訪問口腔リハに対する加算です。

訪問口腔リハの算定が可能な症例はあまりないと思われますが、そんなことはないと考えます。顎切除や脳梗塞後の摂食機能障害のみでなくても、もっと幅広い患者でも算定可能ですので、月に四回は訪問する場合には加算もあることですし、考慮の対象にしてみてはいかがでしょうか?

 

以上が、か強診のメリット、デメリットになります。

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