岡野純太の謎謎算定シリーズの解答をコラムにて書いていきたいと思います。
簡単な問題もあれば、少しややこしい問題もあるかと思いますが少しでも、算定に興味を持ってもらい日々の算定の実践に繋げていただければ幸いです。
今一度、解答を見る前に自分で間違いを探してみてください。
さて、謎謎算定の問題と解答を始めます。
謎謎 算定シリーズ(その1)
4/1 初診,周計,周1(前),基本検査,SC,歯清,DH指
4/8 再診,基本検査,P重防
2つの間違いが隠れています
解答
この問題は、周術期口腔機能管理の包括項目と、P重防の算定要件に対する基礎的問題でした。
まず、周術期においては依頼が来ましたら周計を算定します。その後、周1等を算定します。その際には、歯管の算定がなくても周計は算定できます。歯管と周1等は併算定不可になります。
周計の算定後、同日でも異日でも周1等は算定できます。周1等は前後があります。手術前と手術後ということです。
周1等は包括項目がたくさんありますので、その確認が今回の問題となっております。
解答は周1前と歯清の併算定不可です。包括項目になっているからです。
ちなみに、周1を算定して、P処の併算定は可能です。
もうひとつの間違いは、P重防についてです。
P重防を算定するには、当該算定をする以前に歯管の算定が必要だからです。初診時に周計、周1は算定していますが、歯管の算定がないためが解答になります。
謎謎 算定シリーズ(その2)
サ高住(全員介護保険)
4/1 9人診察 訪問診療2、衛生士居宅療養2
4/2 1人診察 訪問診療1、 衛生士居宅療養1
※患者は全員別人で予定診察
間違いが1つ隠れています
解答
これは、単一建物居住者に対する歯科訪問診療料と、居宅療養管理指導でのルールの違いです。
歯科訪問診療料は1日にその施設で診察した人数で算定されます。
居宅療養管理指導は月にその施設で診察した人数で算定されます。
ただし、急遽人数が増えた場合には、その患者に限って居宅療養管理指導は同月で、その患者の人数分を足したものとしての算定になります。
解答としましては、
歯科訪問診療料に関しましては、あっています。
しかし、
居宅療養管理指導につきましては、4/1,4/2ともに居宅療養管理指導3での算定が正解になります。
謎謎 算定シリーズ(その3)
4/1 初診,口菌検,SC
4/8 再診,P検,SRP
5/2 訪問1,訪問リハ,訪移行,在推進,訪衛指,在口衛
5/9 訪問1,Dr居宅療養,訪衛指
6/7 訪問1,咀嚼能力,JMS ,DH居宅療養
7/4 訪問1,歯在管,口機能,P精検,SPT ,在歯総医
8個間違いがあります
解答
この問題は複雑で、ちょっと難しかったかもしれません。
間違い数も8つと多いですので、見るのも嫌になってしまうかも知れなかったですね。
一つ一つの算定要件や、包括項目等、併算定不可を理解していると少しずつ見えてくると思います。
丁寧に紐解いていくと良いでしょう。
上から見ていきますと、
まずは、口菌検です。
口菌検は同月で歯周病検査は算定できません。口菌検の2回目でしたら50/100での算定はできます。
次に、訪問口腔リハです。二つ間違いが入っています。
一つ目は、訪問口腔リハは、当該算定以前にP処置等が算定されていた場合には算定できません。
二つ目は、摂食機能障害や口腔機能低下症の診断がされていない中での、訪問口腔リハの算定が算定要件を満たしていないため不可になります。
ただし、新たに摂食機能障害や口腔機能低下症が診断された場合には、その限りにありません。
しかし、今回はその条件を提示していませんので、訪問口腔リハの算定が間違いになります。
次に、訪移行と在推進になります。
これは、併算定不可になりますので、どちらかの算定になります。
以前に複数回、外来受診していることから訪移行での算定でも良いのかと考えます。
次に、訪衛指と在口衛になります。
これは、併算定不可です。
時間の制限がなければ訪衛指の方が増点になります。
在口衛は時間の縛りは特にありません。
次に、Dr居宅療養と訪衛指になります。
居宅療養管理指導を算定していることから、患者は介護保険ありと解釈します。
故に、介護保険がある場合には訪衛指は算定不可になるため、これが間違いになります。
変えるなら、訪衛指をDH居宅療養管理指導にすれば正解になります。
次に、歯在管と口機能になります。
歯在管には口機能が包括されていますので、これが間違いになります。
最後に、在歯総医になります。
在歯総医を算定する前に情共の算定や、医科からの情報提供されたことを提示していませんのでこれが算定要件を満たしていないため、間違いになります。
謎謎 算定シリーズ(その4)
8才 男児 11/1に、か強診受理
4/1 初診、歯管、右下6シーラント
5/1 再診、F局110
6/1 再診、左上6シーラント
7/1 再診、F局110
9/1 再診、F局110
12/1 再診、歯管、Ce260、F洗、歯清
4つの間違いがあります
解答
この問題は、小児関連にあります。
これは、比較的簡単だと思います。
まずは、5/1のF局が間違いです。
8才ですと永久歯1本のシーラントのみの算定では、う蝕多発傾向者の基準を満たしておりません。
ですので、う蝕多発傾向者に対するF局110点の算定は不可になります。
次に、7/1と9/1のF局になります。
F局の算定要件は満たしてはいますが、3ヶ月空いていませんので期間の要件を満たしていないため算定不可になります。
最後に、二つ一緒に
Ce260点とF洗、歯清になります。
歯管のエナメル質初期う蝕管理加算は、F洗と歯清は併算定不可になります。
以上になります。