それではいざ、【個別指導】のスタートや。
以前のコラムでも述べた事だが、まずは出席者の紹介からだ。お互い順番に紹介をしていく。
被指導者側は最低一人でもいけるさかい、その場合は紹介もクソも無いんやけどな。
向こうが数人おる事を考えれば、サッカーで退場者が出た時と同じで、圧倒的に数的不利となる。この場合、自分が心理的不利になる状況もさる事ながら、相手が数の勢いで強気になる事が厄介なところや。
望ましい対策としては、クレーマー患者を相手にする時と一緒で、数で後れを取らない事が一番手っ取り早い。とは言っても先生の都合ってモンがあるさかい、強引な事は言われへんけど。
くどいようだが、最低でも弁護士は連れていく事をお勧めするで。発言権が無いだけに結果に影響は無い、ていう向きもあるけどな。このホームページを見て下さっている先生方には釈迦に説法となるが、委任する弁護士によって思いっきり影響を及ぼすがもあるから、この辺りも慎重に。
そこから一通り事務的な質問を受ける事になる。勤務医やDHなどスタッフに関するものや日計表、技工所関連などもここに含まれる。これも事前にシミュレーションしておけば大丈夫や。
何の準備もしていなければ、巧みな誘導尋問などによりここで足元を掬われる事にもなりかねないから油断は禁物やで。
【診療時間】の変更を届出ていなかったせいで、難癖を付けられたケースもあるから要注意やで。些細な事やけど、あちら側にとっては再指導のネタの一つになるモンやさかい。
塵も積もれば再指導やで。
この質疑応答も一定の雛型があるものの、あくまで実態に則した答えを用意しておいて頂きたい。そう、【実態に即した】、だ。しっかりと行間を読んで頂けたら幸いです。
一通りの事務的事項が完了すれば、ここからは技官との質疑応答が始まる事になる。
ここに関してはドクター重田が様々なケースを書かれているので、ぜひとも参考にして頂きたい。
要するに、先生方の算定パターンに応じて、まさしくオーダーメイドの指摘をしてくる訳だ。もちろん根本的に重要な事は共通しているので、青本をベースに準備して置いて頂きたい。
まあ算定項目によっては、どんなに記載を充実させ準備しておいてもあっさり算定要件不足にされる項目もあるさかい、もしその項目を算定していれば十分な準備をして覚悟だけはしておいて欲しい。
不当請求と指摘されるのは仕方ない。不正請求にさえならなければ上がりやで。
そして、この経験で先生方が保険医として一段上に上がって頂けさえすれば、必ず今回の損害を取り戻して余りある結果となるで。