個別指導における指摘事項は、一見すると千差万別に感じる内容だ。
しかし、本質的な部分は型が決まっているようなモノだ。
技官や地域等により特性はあるが。
明らかな不正請求でもしていない限り、必要以上に恐れる事はない。【監査】などの致命傷
さえ免れれば、少なくとも保険医としての地位は揺らぐ事はないからだ。
「いくらなんでも、ちょっとこれは無いで。」というような内容であれば、個別指導が中断される事がある。
それこそ中断理由は多岐に渡るが、単なる中断ならリスタートで済む。そして、その再開時期はだいたい予測が付くものだが、蛇の生殺しのようなおあずけを食らう事もある。
特に新型コロナウィルスが最も猛威を振るっていた頃は、再開が一年以上先延ばしになったケースもある。
たまったもんじゃないで。
再開されるまでの精神衛生を考えると、とてもじゃないが健康的な気持ちで日常診療に携わる事ができない。それこそ、常に重たいナニカを背負っているような気持ちで日々を過ごさなければならない。
さらに厄介なのが、中断理由によってはスタッフ同士で疑心暗鬼になってしまい、結果として組織の崩壊がスタートする事にも繋がりかねない事だ。これは個別指導に選定された時点で起こり得る事でもあるが。
指導準備はくれぐれも抜け目なく、やで。
ただし、それとは別に指定された持参物が不足していても、中断する可能性があるから要注意やで。
また、指導後に「速やかにこの資料を送ってこい。」てのもあるから、とにかく個別指導は終わってからも面倒臭いって事や。
くれぐれも忘れ物だけは無いように、やで。
ちなみに、先生の態度によっても中断となるケースがみられる事から、エエ感じのレディース&ジェントルメンで臨む事をお薦めするで。
それ以上に中断に関する最悪なケースとしては、やはり【監査】へ移行する事だろう。
中断後に【患者調査】が実施され、諸々経て監査へGOや。
この事例は、別のコラムで詳しく書かせて頂くとして。
そういったトラブルにさえ遭遇しなければ、ドラマは起これど個別指導は粛々と進行する事になる。
そして2時間が経った時点で、終了のホイッスルが鳴る。
被指導者の先生方にとっては、まさに悪夢となる2時間(新規指導は1時間)が終わりを告げる訳だ。
指導前にはこの2時間が、とてつもなく長い時間に感じる事だろう。
実際に指導を受けた先生方に体験談をお伺いすると、あっという間過ぎて、そして緊張し過ぎて記憶に残ってないくらい一瞬やった、て言われる先生もいてはるで。
もちろん逆も然り。
想定以上に果てしなく長く感じた、て言われる先生もいてはる。
それに対して技官サイドは、とにかく2時間で30名のカルテをチェックせなアカン。
事務官は各種持参物の照会等や。
秒速で1億稼ぐ男どころじゃない、時の速さってのを感じてたで。
まあ感じ方は、人それぞれって事でよろしいか。