閣議決定から今後の歯科がどこへ向かうのかの国の指針が見てとれます。
閣議決定された「骨太の方針 2022」では、
全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療職間・医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する。
という内容でした。
ちなみに、昨年に閣議決定された「骨太の方針2021」では、
全身との関連性を含む口腔の健康の重要性に係るエビデンスの国民への適切な情報提供、生涯を通じた切れ目のない歯科健診、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防にもつながる歯科医師、歯科衛生士による歯科口腔保健の充実、歯科医療専門職間、医科歯科、介護、障害福祉機関等との連携を推進し、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、飛沫感染等の防止を含め歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。今後、要介護高齢者等の受診困難者の増加を視野に入れた歯科におけるICTの活用を推進する。
という内容でした。
「骨太の方針2021」と「骨太の方針 2022」の違いは、
・全身との関連性を含む→全身の健康
・エビデンス→科学的根拠の集積
・切れ目のない歯科健診→歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討
・歯科医師、歯科衛生士による→歯科専門職による
・歯科医療専門職間→歯科医療職間
・医科歯科、介護、障害福祉機関等との連携を推進し→医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携
・飛沫感染等の防止を含め歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む→削除
・要介護高齢者等の受診困難者の増加を視野に入れた歯科における→歯科技工を含む歯科領域における
・科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む→新設
・市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する→新設
となりました。
続きまして、
「骨太の方針 2022」を算定や実績の面、今後の方向性について解釈していこうと思います。
全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供
→コンピューターチェックとマイナンバーカードによる管理
生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討
→か強診の実績項目で健診項目は重要な位置となるのか…
オーラルフレイル対策
→口機能の算定回数の拡大および、訪問リハの充実
疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実
→SPT、P重防
歯科医療職間・医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携
→か強診、歯援診の実績や総医における、情1や情共そして歯科医療機関連携加算1、2
歯科衛生士・歯科技工士の人材確保
→辞めないような働き方を個々の歯科医院でまずは考えなければ…
特に歯科衛生士の雇用はさまざまな施設基準で絡んでくるため重要です
歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し
→デジタルとアナログの融合として、まずはCAD/CAM
歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む
→①歯科疾患の予防、重症化予防の推進とかかりつけ歯科医の役割
②歯科医療機関の機能分化と連携、かかりつけ歯科医の機能
③地域包括ケアシステムの構築における歯科の役割(食べる機能の維持・回復への支援)他の関係職種(医療・介護)との連携、要介護高齢者等への在宅 歯科医療の推進等
④地域における障害者(障害児)への歯科医療提供体制
また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する
→パラからCADへ
以上です。