Column


続いての質問
「訪問関係ですが…」
ここの歯科医院はか強診および歯援診1の施設基準を満たしている。
はっきり言ってアガリの歯科医院だ。
このどちらの施設基準を満たすのも訪問歯科の算定実績が求められる。
「訪問歯科のチームは何チームで行かれますか」
ここは院長の答えるところだ、目線を送る。
「2チームのときもあるし、3チームのときもありますけど」
事務官の質問のあいだ、ほかの事務官がルート表や出勤簿、訪問時間の突き合わせを行なっており、院長先生も気が気でないみたいだ。
訪問歯科でのポイントはたったの2つ。
人と時間だけだ。
昨日、ピースの足りないパズルをワシと院長、事務長と晩から朝まで延々と解いてきた。
3人よれば文殊の知恵とは昔の人はよく言ったものだ。
解けないパズルを解いたのでパズルのピースは合っているはずだ。
「では訪問診療車は何台ありますか」
ここまでは予定通りの質問だ。
「えーっと、たしか6台です」
院長は予想問題集を思い出すように右上を見て答える。
バカ、そっちを見るときは大抵はウソをついているときだ。あれほど見るなと注意したはずだ。
この院長は演技が下手すぎる。
ただ、事務官はそれには気づいていないようなので良しとしよう。
1チームでも衛生士が指導をしている間に歯科医師が次の訪問先に行かないと時間的にしんどかったり、また訪補助を算定しているところは、衛生士に来てもらう必要が出てきたり、色々とややこしかった。
ここは漏れのないように見ておかないと、人がワープしたり、分身したりすることがある。
厚生局はこのような神ワザは認めてくれない。
大人になってドラえもんのどこでもドアさえあれば、と切に願っている自分にも辟易しながら神ワザ禁止のルールの中でパズルを組み立てなければならない。
電車の時刻表を作成するときに使うダイヤグラムのダイヤ図を訪問用にアレンジしてスジが通るようにパズルを組み立てていった。
パズルを組み立てた結果、1チームで1台ではクルマが足りないので1チーム2台、歯科医師と歯科衛生士が別々のクルマに乗車し、同一施設に訪問しに行くようなカタチでなんとかパズルが完成した。
色々と試してみたがこのやり方が一番確実で取りこぼしのない完成度の高いパズルを組み立てることができる。
訪問歯科はカルテ記載を完璧に仕上げていたとしてもここの時間に辻褄が合わなければ何の意味もない。
エセコンサルタントに限って、よく「カルテ記載を充実させよう」みたいなくだらないことを言うが個別指導ではそこはどちらかと言えば、どっちでも良いところでもある。
こういうことを言う先生は実際に個別指導を受けたことすらないのだろう。
そのため、訪問歯科でカルテ記載についてゴチャゴチャ言われるということはある意味でパズルを解いたことが成功していることを意味する。


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