Column


結局、選定理由を聞けずじまいで終わってしまった。
「残念やったな、聞けずじまいで」
「あぁ、まあしゃあないな。でも、無事に乗り切れて良かったわ」
「ホンマや」
「で、指導結果は雰囲気的にどうや」
「もう、これで終わりや。確実に」
「ホンマか」
「あぁ、皆ヤル気なかったしな。消化個別指導や。これで無事に正月を迎えられそうやな」
「良かったわ」


「さいごに」

私も色々と歯科医院にお手伝いさせてもらいました。そして最後に必ず質疑応答集を作成して一緒に院長先生と個別指導の練習をさせてもらいます。
と、言うのもカルテやその他の書類が完璧でも院長の質疑応答次第で指導結果が変わってくるからです。
カルテ記載にポイントがあるように質疑応答にもポイントがあります。
何を言わなければならないのか、また逆に何を言わないようにしなければならないのか、院長とともに細かい療養担当規則や算定要件などを確認しながら打ち合わせを行います。
指導対象カルテが分かった時点で、どういう質問がなされるのか、また、どのような指摘をされるのか、指摘された事項に対して素直に聞いた方が良いのか、もしくはキチンと主張や説明したほうが良いのか、院長先生に説明させてもらいながらだいたい50問くらいを目安に作成させてもらっております。
質疑応答で一番大事になってくることはアウトな回答をしないようにすることです。
意外にも緊張しているあまり、ポロっとアウトになるようなことを口にしてしまう先生もいるからです。
口は災いの元です。
そのためには院長が背負っている荷物を突くような質問であったり、院長の想定外の質問、聞かれて欲しくないような、精神的に追い詰めるような質問を繰り返し行い、トレーニングしておく必要があります。
ちょうど野球選手が打席に入る前にネクストバッターズサークルで重りのついたバットを振り、過負荷をかけておくような感じです。
そうすることで本番では技官のイケイケの質問にも耐えれるようにしておかなければなりません。(最近は技官も皆、ジェントルマンになっていますが)
大学入試や会社の入社試験には面接があり、その練習を入念に行なっているにもかかわらず、個別指導ではそういう練習を行わずにぶっつけ本番で行くのはかなり危険だと思っております。
大学や会社の面接で失敗すれば、その大学や会社に行けない、くらいで済みますが、個別指導では保険医のクビがかかっています。
にもかかわらず練習しないでいくのは、やはりどこにもそのような練習をしてくれる人がいないからなのでしょう。
そしてまたその医院に合った質問をしないといけないため、問題集も作りづらいのもあると思います。
入試や入社の面接でざっくばらんにバカ正直面接官とお話しする人は誰もいてません。
個別指導も入試や入社の面接と同じようにポイントやノウハウというのが必ずあります。
そして正直には回答しなければなりませんがバカ正直には回答する必要はありません。
そこらへんのあうんの呼吸が分かっている院長先生なら安心なのですがアガリ症の先生だったり、背負うものが多く、ちょっと突くような質問をするとコケたり、…。
色々な先生に出会いました。
そして何度か、「どうしても」ということで一緒に個別指導に臨むことがあります。
弁護士は帯同しても発言はできませんが事務員なら院長に具体的なアドバイスができます。
よく、ラインやツイッターで「どのような質問をされますか」であったり「問題集はありますか」などの相談を受けます。
私もお答えしたいのは山々ですがカルテやレセプトを見ていない限りなんとも言えない、のが現状です。
また、先輩に聞いても「なんとかなるさ」と言われるのがオチみたいです。
個別指導で悩まれている先生にコラムを通じて雰囲気を掴んでいただければ幸いです。
ご連絡いただければ、私の知る限りのことはお答えさせていただきます。
勇気を持ってご連絡いただければと思います。

重田
Twitter @honma_kannin


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