保険算定部

歯科医療(その2)ナンバー2

令和3年12月10日に「第 504 回中央社会保険医療協議会 総会」が開催されました「歯科医療(その2)について」の続きです。
地域包括ケアシステムの推進に関する資料となります。まず1つ目の「地域における歯科医療機関と施設・行政等関係機関との連携」です。

平時においても、また新型コロナ感染症をはじめとする新興感染症の発生時においても、地域包括ケアシステムの中で、必要な歯科医療を提供し続けるために必要な取組として、
・地域における歯科医療機関と施設・行政等関係機関との連携
→歯科医療機関と介護福祉施設、居宅療養介護事業所、老健、特養、入所施設や地域包括センターとの連携を密にするためにも、地域ケア会議や、サービス担当者会議の実績としての必要性は今後もなくなることはないでしょう。
・医療機関間の連携
→歯科歯科連携、医科歯科連携はますます重要になるでしょう。歯科同士の連携においては、グループ化や歯援診との協力による施設基準の実績の必要性として表現され、医科歯科連携では既存の、医科での歯科との連携による加算の充実が出てくるかもしれないです。例えば歯科へ紹介することにより連携加算の100点や摂食嚥下支援加算の200点(より歯科との連携を実績とするかも)について、医科における周術期口腔機能管理後手術管理の200点などに対してです。
・安心・安全で質の高い歯科医療の推進のためのICTの活用や研修等
→メールやズーム、オンラインでのハイブリッド形式での研修も進んでいくでしょう。
以上が、掲げられております。

8月4日の中医協でも提供した資料ですが、かかりつけ歯科医機能の評価の充実という視点で関係機関との連携も含めて整理されたものです。いつも、出てくる図です。つまりはか強診は内に籠っていずに、外との連携や、地域での活動に参加、自己研鑽を求められているということです。

かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所、「か強診」の施設基準を示してあります。現行の施設基準では、色を付けて示している要件のような成人・高齢者に対する歯科医療に係る要件が比較的多く設定されているものとなっております。
→在宅医療の重要性が、施設基準に盛り込まれているということです。小児専門の歯科医院にとってはか強診は厳しすぎる基準と言えます。今後なにかしら、小児専門の歯科医院でも小児のかかりつけであることはかわりないですので、動きがあるのかもしれません。
また、施設基準の選択要件に「自治体等が実施する事業に協力」となっておりますが、必ずしも明確に示されていないとの指摘もあります。
→そうなんです。明確になっていないということが中医協でも分かっているのです。
届出医療機関数の推移は右下のグラフで示されています。
→平成30年の71報告と比較しまして、令和2年時点で少し減っています。これは、明らかに施設基準の基準が厳しくなったことが原因です。今後、現状のままの実績になるのか、より厳しくなるのか?注目したいと思います。それにより、国が何を求めているのかがわかります。か強診を増やしたいのか、より質の高いか強診を求めているのかです。

かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所に関連する診療報酬の項目の算定状況を示しています。
Ceのエナメル質初期う蝕加算→前年とあまり変わらず。か強診の数が増えていないのと、加算点数のためが原因と思われます。
長期加算→一般歯科はか強診療の5倍はあると考えられますので、一般歯科ではまだまだ初診化しているとも考えられます。
訪補助→1人に対する訪問診療の場合は、歯科医師一人でいっている場合が多く、2人以上に対する訪問診療の場合は歯科衛生士を同行させていることが多いと思われます。
訪問口腔リハ→適応の問題か少ないです。
小児訪問口腔リハ→かなり少ないです。抱っこしてでも連れてくることは可能であるためか、訪問依頼してまでということではないのかもしれないです。
SPT 2→あまり変化はないです。

上段に、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準について不足している要件を、また下段には、日本小児歯科学会の会員アンケートで満たしていない施設基準の要件が「歯科訪問診療関連」のほか、「歯周病安定期治療関連」が多かったという結果が紹介されています。
歯科訪問診療関連→依頼がそもそもないということですね。いろいろ、やる気になればこの要件を満たすことは可能と思われます。
歯周病安定期治療関連→これは、SPT の算定の仕方がよく分からないということでしょう。これもやる気になれば要件を満たすことは可能と思われます。

市区町村における要介護者に対する歯科関連事業の取組状況を示したものです。歯科保健指導が11%、歯科健康診査が7%、研修や講演会が5%となっています。

介護老人保健施設等における歯科疾患に対する取組状況として、例えば、歯科健診の実施状況などの状況を示しております。
歯科健診の実施について、「年1回以上実施している」と答えた割合は、特別養護老人ホームでは40.1%で、 介護老人保健施設では、33.4%でありました。
入所者の歯科治療等が必要な場合の対応についてみると、いずれの施設においても「近隣の歯科医院に往診(歯科訪問診療)を依頼」が最も多いが、約5割にとどまっていました。
→どちらも、まだまだ少ないということが中医協でも理解されています。今後は、もっと歯科検診や歯科訪問診療の実施を期待していると思われます。ですので、歯援診2の裾野を増やしていきたいと考えられます。

自治体が行っている障害児(者)に関する歯科保健施策の実施状況を示したものです。
障害(児)者に関する歯科保健施策の推進に取り組んでいると回答した自治体のうち、う蝕予防に関する事業を行っている自治体が57.1%、歯周病予防に関する事業を行っている自治体が45.5%、口腔機能に関する事業を行っている自治体が36.4%でありました。
障害(児)者に対する定期的な歯科検診(健診)の実施体制の整備に係る事業については、70.1%と最も多くの自治体で実施されていました。
→検診は予想通り一番多いですが、口腔機能管理がまだまだ少ないです。

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