呆然と立ち尽くしているB先生に声をかける。
A先生が行くのかと思いきや、『須藤、幹事のお前の仕事や。』と押し付けてきた。
ガチの偽善者や。自分の手を汚さずに犯罪を遂行するタイプや。ちょっとはゴルゴ13みたいな責任感を持たんかい。
知らんけど。
「B先生、どないしたんですか?」
〔お、おぅ、須藤か・・・何もあれへんわ。〕
何も無い訳ないやろ、今この両の眼でガン見しとったわ。
しかし、このまま知らん振りをしておこう。なぜなら面倒臭い愚痴を聞かなくて済むからだ。
すると、『B先生、めっちゃ大変でしたね~。』
とA先生が割って入ってきた。
〔見とったんか?〕
『僕は途中から。須藤は一部始終見とったらしいですけど。』
・・・このボケ、ちょっと何言ってるか分かんない。
自分が汚れ役になった事が無い人間は、とにかく空気を読まない言動をする事が多い。
全ての責任を人に押し付けるだけだからだ。こないだのKDDIの通信障害にブチギレて職員を派遣した総務省の大臣のようだ。お役所仕事しかせん公務員は、民間の現場では邪魔な存在でしかない事を全く理解していない。
まああれは、天下りをさせないKDDIを徹底的に見せしめにするのが目的やったらしいけどな。
知らんけど。
先程のウマ娘の件でA先生には同情した面もあったが(9割面白かったけど)、オトンからこってり絞り取られたらよろしいわ。ざまあKANKANや。
〔須藤・・・お前ってヤツは。〕
「せっかくのパーリナイですよ、湿っぽい話はナシにしましょ!」
何か喋りたくて金魚のように口をパクパクしているB先生を、強引にジャンカラへ連行する。
とりあえず部屋へぶち込んだら終いやからな。
ようやくジャンカラへと入った。居酒屋を出てから随分長い道のりだった気がするが、まあエエ。
そのまま大部屋へと向かう。そこかしこから、けたたましい歌声が漏れている。こないだのZeebra、おらんやろな。
そして遂に部屋の前へ到着した。すると、抑えきれんとばかりに部屋の熱気が漏れ伝わってきた。
・・・イヤな予感しかしない。
ええいままよ、とドアを開けるとそこでは酒池肉林の光景が繰り広げられていた。もちろん、健全な意味や。
至るところで酒盛りが繰り広げられている。どいつもこいつも、一次会がウォーミングアップだったかのような盛り上がり様だ。
ふと気付くと、ファンキーではなく明らかに殺気立った女性スタッフがおった。
視線の先を見ると・・・
勤務医たちが、佳子さまの争奪戦を繰り広げとった。
さっきの一次会と一緒やないか。
酒も回っとるから、どいつもこいつも余計にスティンガーや。ブラックメール送信、と・・・
お前は、稲妻ロンドンハーツか。
何か、イヤな予感しかせんで・・・
