指導への心構え

技官とは ~その1~

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ここで、「技官」というものの人物像をみていきたい。

 

一言で「技官」と言っても、当然の事ながら様々な人物がおる

だって、人間だもの。

 

ではオレの技官時代の経験を元にご紹介させて頂きたい。

 

その前に自分で言うのも何だが、そもそも「技官」になるような先生は、

クセの強い性格である事が多いで。

 

「技官」の仕事の特性上そうなってくるのか、元の性格にクセがあるのか

分からんけどな。

卵が先か鶏が先か…

 

ちなみにオレは、クセの弱い方やと思うんやけど。

 

まあほとんどの技官がそう思っているのだから、余計にタチが悪くなるのも

当然の事かもしれんな。

 

「技官」というものを分類すると、まずは2つに大別されるだろう。

 

すなわち、性格の「良い」技官と「悪い」技官や。

 

 

これに関しては、特に「個別指導」を実際に経験した先生ならば良く分かる

事やろうけど、未経験の先生にはぜひとも参考にして頂きたい。

 

じゃあ最初に性格の「良い」技官からみていこか。

 

オレもこっちに分類される「はず」やけど、普段はほんまに優しいんや。

一般的な善人と何ら変わらへん。

 

だからホンマはチクチク小舅みたいな事言いたくはないんや。

 

以前も紹介したけど、バチッと緊密に決まった根充のデンタルみて

「これのどこが緊密なんですか?ねえ先生」

ちゃうねん、ホンマはめっちゃ綺麗やと思ってるんや。心の中では

褒めちぎり倒してるんや。

ほんま堪忍やで。

 

「ハンコが2号用紙の次のページに写ってるよ、カルテ書き変えてから

まとめて押したの?」

「歯管、衛実など書きもの全般画一的で記載不足」

「セメント等、材料が記載されていない」

「パノラマ等とにかく所見の記載不足」

「これのどこがどう難抜歯なの?」

「このコアどうみても1/3の長さで除去(著しく困難)の算定はどうなの?」

「じゃあ、歯周基本検査の算定要件を言ってみて」

「P1~4まで分類してみて」

「動揺度を詳しく教えて」

「歯周精密検査の算定要件と目的言ってみて」

「このFOP本当にやってるの?」

「先生は患者のためを思って治療してるの?」

「もうちょっと真面目に働いた方がいいと思うよ?」

 

あんな事こんな事・・・まだまだ山盛りてんこ盛り、無間地獄や。

 

ほんまは、こんなくだらん事言いたくないんやで。

 

ただな、上から言われるから仕方ない事なんや。

被指導者に優しくしたら、オレ達がしばかれるから。

 

上が恐いから、厳しく指導せなアカンのやわ。

 

返還金少な過ぎるときっついクンロクかまされるし。

 

だから張りきって、ついついやりすぎてしまうんや。

根が真面目やから、怒り方やその加減が分からへんのやな。

 

いじめられっ子が指示されて、あり得へん額の金を

親の財布から抜き取るようなもんや。

 

あくまでも「技官」になりきらなアカンのや。演技せなアカンのや。

だから中途半端な小舅みたいなキャラになってまうんや。

 

せやから先生、指導中そんな恐い顔してこっち見んといてや。

 

意地悪なフリしてるだけや、フリを。

ほんまは気の小さい善良な小市民やねんから。

 

あ、そうそう。

この手の技官は暗い顔して背中丸めて何言ってるか分からんような

小声で・・・陰気なとこは許したってな。

 

そら毎日こんな仕事しとったら気が滅入って暗くもなるわ。

 

たまにはストレス発散せんとこっちが壊れてまうわ。

 

だからあの技官は、あんなにも風俗が好きやったんかな?

・・・これショナイやで。

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