令和4年4月改訂が近づいてきました。
どのような保険点数改訂や傾向がなされるかは保険医の誰もが気になるところです。
中医協の動向は、今後逐一気にしていきたいところです。
今回、直近で開催された中医協の部会での会議内容と資料より、今後の保険点数改訂がどこに向かっていくかを考察してみたいと思います。
結果が違ってたらすんまそん。
まず、
令和3年7月14日開催
「第 63 回中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証部会」にて
令和2年度診療報酬改定の結果検証に関わる特別調査、令和3年度調査の調査票案について、を議題とされました。
今後のスケジュールといたしましては、
令和3年8月に調査を実施し、回収、集計、分析を経て、調査結果について報告書を作成し、まとまり次第、中医協に報告されます。
歯科関連としましては、
「かかりつけ歯科医機能の評価や歯科疾患管理料の評価の見直しの影響及び歯科疾患の継続的管理等の実施状況調査」です。
施設票では、
医療機関の概要、職員の配置や患者の受診状況、院内感染防止対策の実施状況、歯科疾患管理料や各種診療料、加算の算定状況、多職種連携の取組状況、新型コロナウイルス感染症に伴う医療提供状況の変化、明細書の発行状況について調査をします。
患者票では、
患者の診療内容を含む基礎的な情報、医療機関を選んだ理由、新型コロナウイルス感染症の影響による受診行動の変化、明細書の受取状況について調査をします。
以上のような内容です。
続きまして、少し過去に戻り
平成29年12月25日の「歯科医師の資質向上等に関する検討会」中間報告書によりますと、
今後の歯科保健医療の需要
○ 歯科保健医療の需要は、今後の人口動態(2025 年には団塊の世代が 75 歳を迎え、その後、高齢者人口は 2040 年頃をピークに減少)に大きく影響を受ける。
○ 高齢者は、日常生活自立度や疾患等による全身状態、加齢に伴う口腔内変化の状況等が様々であり、小児や成人と比較して個人差が大きいため、歯科保健医療を提供する場所や治療内容等が多岐にわたる。
○ また、歯科疾患予防の充実によるう蝕等の歯科疾患の罹患状況の改善に伴い、今後は従来の歯の形態回復に特化した治療の需要は減少し、機能回復や歯科疾患等の予防に対する需要が増加することが予想される。
(「歯科医師の資質向上等に関する検討会」中間報告書 より抜粋)
(2)歯科診療所
○ 歯科診療所は、歯科医療の前提として医療安全等を担う義務があり、また、国民・患者からも様々な役割や機能が求められていることから、専門分野に応じた歯科診療所間の役割分担、複数の歯科診療所のグループ化、歯科診療所の規模の確保等を検討し、個々の歯科医療従事者の負担を軽減しつつ、機能分化を図る。なお、「地域医療連携推進法人制度」 等の制度も参考にすべきである。
○ さらに、歯科診療所は、今後の患者のニーズの変化に対応するために、外来診療に加えて病院や在宅等における訪問歯科診療を行うことが求められており、各地域で訪問歯科診療の調整機能を担う機関等と連携を図りつつ、その実施状況に関する情報発信など、訪問歯科診療について周知を図ることが必要である。診療形態や人員等の課題から、訪問歯科診療の提供が困難な歯科診療所は、当該歯科診療所内の外来診療と訪問歯科診療との役割分担、外来診療時間の調整による訪問歯科診療の実施、訪問歯科診療を実施している他の歯科診療所との連携を図ること等が考えられる。
(「歯科医師の資質向上等に関する検討会」中間報告書 より抜粋)
とのことです。
私見ですが、行政は青写真通りに行かせたい傾向にあると考えられます。
行政がぶちギレた時には、梯子をはずされます。
過去にも多々そのようなこともあったのではないでしょうか?
リコール再初診も、ぶちギレたことの一つかもしれません。
考察
・施設票の医科の医療機関の併設状況から、ほぼほぼ併設していないという結果になると思います。
→逆に言ったら、医科には歯医者がいないので、行ってあげてね。(周術期管理の必要性および評価点数アップ、か強診の施設基準の必須になるかも)
・施設票の同一建物および同一敷地内の施設、事業所も併設していない結果になると思います。
→医科の医療機関の併設と同様に、歯医者がいないので、行ってあげてね。(訪問診療の重要性、そして老健は入っていますが特養は入っていないので歯在管は低く見られ、居宅療養管理指導の算定が評価されるかも。つまりは、居宅療養管理指導の実績ではなく回数になるかも。けど、もしそうなったら管轄の違う地方厚生局は管理できるのかなぁ?まぁ、ケアマネとの連携を重要視していることでしょうか?)
・学会のことがたくさん書いてあります。色々散らばりそうです。
→専門性が別れていると判断し、抜粋したところに記載のある専門分野に応じた歯科診療所間の役割分担をしたいということでしょうか?地域医療構想の歯科版として、病院、在宅専門、一般歯科、か強診をより浮かび上がらせようとしているのかも。いつかは歯科もDPC みたいになってしまうのかなぁ?
・患者票において、定期的通院はたくさん出そうです。
→やはり継続管理していると見なされ、再初診を立ち上げるのはより厳しくなるかも。
・定期的な歯石の除去と虫歯の管理もおおくチェックされそうです。
→やっぱり継続管理しているじゃないか。リコール再初診はやっぱりダメだよ。するならSPT でしょ?と誘導され、その後、期は熟したところでSPT の点数も下げられるのかも?
・最後に歯科医師もしくは歯科衛生士から受けた治療では、歯科医院が二人?の患者に渡す?内容は安定期の治療の患者になりそうですので、虫歯治療や入れ歯、補綴治療が減っている統計になりそうです。そして、中医協のイメージ図通りの青写真が完成となりました。
以上です。