保険算定部

中医協の動向キックオフ(その3)

第 485 回中央社会保険医療協議会 総会の続きになります。今回も、委員達の想像の会話も交えていきます。気になる、今後のか強診の位置付けや、なすべき仕事の具体像が見え隠れする重要なところになっていくと思います。

これは歯科医療に係る診療報酬上の評価ということで、いくつかテーマ分けして、説明されています。
まず1つ目は、「地域包括ケアシステムの推進」ということで、
・ かかりつけ歯科医機能の評価
・ 医科歯科連携等の推進
ということで、資料が準備されております。

2017 年に、日本歯科医師会のほうから、「かかりつけ歯科医とは」「かかりつけ歯科医が担う役割」について、まとめられており、それが紹介されています。ライフステージに合わせた、継続管理や重症化予防についてがあげられていたり、切れ目のない在宅医療があげられています。
委員1「継続管理や重症化の予防、切れ目のない在宅医療って当たり前のことではないですか?」
委員2「それを算定評価に落とし込むと何になるのかね?」
委員1「長期加算、SPT 、訪移行ですね。」

厚生労働者のほうで平成 29 年 12 月5日に、「歯科保健医療ビジョン」というものを策定しております。高齢化の進展や歯科保健医療の需要の変化を踏まえた、これからの歯科保健医療の提供体制についてのあるべき姿を提言したものということです。各歯科診療所と口腔保健センターのなかで、機能分化、役割分担をしていきたいということです。
委員1「歯科診療所は十分にありますよね。」
委員2「そうだね、より機能的、役割的に分けていきたいね。DPC のようにね。」

「地域包括ケアシステムにおける歯科医療機関等の役割」について。歯科医療機関の役割や機能を明示して、訪問歯科診療を中心とした、医科歯科連携を進めていきたいということ。地域ケア会議等は重要であるということ。歯科診療所の機能分化を図るということ。病院は研修を通じて人材育成をしていくということ。
委員1「地域完結型にするのに、もっと分かりやすくはできないですかね?」
委員2「まずは、施設基準の院内掲示、訪問診療も歯科単独で勝手にやらずに、情共算定したり、居宅療養管理指導もしっかり算定してほしいものだね。また、多職種と連携するためにも、地域ケア会議やサービス担当者会議も実績があってしかるべきだね。機能分化は施設基準で分けてみるか。病院は専門性が高いから研修受けたり、専門医や認定医を置いていきたいね。」

「あるべき歯科医師像とかかりつけ歯科医の機能・役割」。この中で、例えば、きめ細やかな対応としては、重症化予防ですとか、口腔機能に着目した歯科医療の提供、医療安全体制の情報提供、地域保健活動への参画、住民への健康教育、歯科検診、切れ目ない医療体制としましては訪問歯科診療の必要性、自院で出来なければ歯援診1とか2へ依頼して役割分担をすること(放置するなということか?)、それから、医療関係者、介護関係者との情報共有が可能な連携体制の確保等、食支援の必要性(NST)、自院で出来ないことがあれば無視せず連携をとることへの必要性について示されております。
委員1「かかりつけというのならそれ相応のことはしてもらわないとですね。それだけ評価点数を高くしていんですもんね。」
委員2「施設基準の内容を厳しくするか…」

「かかりつけ歯科医機能評価の充実」ということで、1つの視点ということで整されています。連携、連携、訪移行、自己研鑽、学校歯科医などこじんまりとした歯科医院の中で完結する仕事のみではかかりつけと評価されることはないという図になっていると考えます。
委員1「か強診はプレミアム価格なんですから、縮こまっていてほしくないですね。」
委員2「やっている、やっているといっても実績がなければやっていないと同様だね。」

診療報酬上の評価という点で、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」ということで整理をされ、評価をしています。その施設基準と、それから、診療報酬上の評価、届出医療機関数を示してあります。
委員1「か強診の伸びが悪くなってきていますね。」
委員2「ちょっと厳しくしたらこれだからなぁ。ゆとり世代かと。しかし、その中でも伸びた分のか強診は本物だな。うむ。」

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