悪夢の院内運動会

悪夢の院内運動会⑬  

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こういうイベントは、好きで参加している人にとってはまさしくリア充ど真ん中なんやろう。

 

しかし嫌で仕方ないメンツも必ず混じっている。まあそれは小学生でも一緒か。

 

結局は比率の話なんやろう。何事も100%はあり得へんからな。

 

 

 

特に今の時代バランスを取る事は大切な話ではあるが、反乱分子に気を回し過ぎていれば、肝心の自分の軸や指針がぶれてしまう。

 

まあ、余計なある事ない事を関係各所にチクられさえしなければ、バッチグーか。

 

 

という事で、早速玉入れ開始や。

 

何やかんやで皆楽しそうに玉を入れている。

 

 

確かに院長の言う事にも一理あるかもしれん。

 

童心にかえり皆で一つの事に取り組む、これもチームワーを向上させるメソッドの一つかもな。

 

知らんけど。

 

 

院長達に至っては、運動会での小学生並みに皆ワッショイしている。

 

良く観察するとスタッフ達の顔は真逆に見えてきた。

 

感情どこに置いてきたん?とブラマヨ小杉みたいにツッコミたくなってきた。

 

何か、接待ゴルフの臭いがするんやけど。

 

 

空気から察するに、逆に院長サイドがスタッフを接待しているつもりなのだろう。この辺りの温度差が組織の歯車を狂わせる原因になるのだろうか。

 

知らんけど。

 

 

 

そういえば随分昔に見た矢沢栄吉の【ドイツ探訪記】を思い出した。大型バイクに跨って我らがエーちゃんがドイツを旅するんや。アウトバーンとか通ってな。

 

御供は抽選で選ばれた?まあ何でもエエんやけど、同じように大型バイクに乗れる若者を数名引き連れての旅行や。

 

 

そこでエーちゃんの一言や。〔お前ら、ここではみんなスクラッチ(対等)だ。くだらねぇ気なんか使う事はないぜ?〕的な事を宣言して旅行は進んでいく。

 

要するに、皆ブラザーって事やな。

 

 

 

そしてとある夜、皆で酒を飲む席でエーちゃんがブラザーにビールを注ぐシーンにて。

 

 

 

〔おら、飲め飲め!ブラザー!!〕

 

 

『はい!頂きます!!』

 

<うす!ありがとうございます!!>

 

 

全員平身低頭や。全然スクラッチちゃう。全然ブラザーちゃう。

 

 

親分と子分や。

 

 

そらそうや、オレ達は礼節を重んじる日本人やで?額面どおりスクラッチでいったら普通にシバかれると思うやん。

 

 

だから運動会も、スタッフにとって気分は院長達の喜び組や。

 

 

先程の予感通り、体育館がマンギョンボン号と化しとるで。

 

 

 

まああくまでそれは一意見として、ホンマに一体感で満ち溢れた歯科医院もあるからな。

 

 

ほんま素敵やん。心の底から敬服するわ。

 

 

 

・・・そんな事を考えながら、大人の玉入れをしている皆を眺めていると、

 

 

〈オラァ、須藤!お前、何ボケっとしとるんじゃ!!オォ?コラァ!!!〉

 

 

突然院長にクンロクをかまされた。優勝するために必死のパッチや。

 

 

そんな事よりも、オレが一番の喜び組であることをすっかり忘れとったで。

 

改めて参加し、気付かれないように適度に後ろから院長に玉を当てておいた。

 

 

・・・何やかんやで、無事に玉入れが終了した。

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