悪夢の院内運動会

悪夢の打ち上げ⑦

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他所の院長(B先生)が、そこのスタッフ全員にブチ切れている。

 

 

・・・何でや?

 

 

 

バレへんように聞き耳を立てる。ふと横を見ると、ウマ娘を破壊したA先生も興味津々の顔をしている。

 

 

すぐにバレそうや。

 

 

 

ふと周りを見渡すと、野次馬がよーさん集まってきた。どーしたどーした、てみんな興味津々な顔をしている。

 

確かに他人同士のケンカ程どーでもエエもんは無い。こっちにとっては、面白いかつまらんかだけのイベントでしかないし。

 

 

「なんかだいぶ興奮してますね。何があったんですかね?」

 

『ただ事ではない事だけは確かや。あまりイキ過ぎた展開になったら、止めに入らなアカンで。』

 

 

よーゆーた、やはりこの先生は偽善者や。一切止める気がない事が、丸見えだからだ。

 

 

 

「僕は関わりたくないですよ?」

 

『冷たいヤツや。オトコたる者、それくらいの気持ちは常に持っとかなアカン。』

 

「他人のケンカと溺れてる人間には関わってはいけない、て言うじゃないですか。」

 

≪どういう事や?≫

 

「溺れる者は藁をも掴む、てヤツです。要するに溺れてる人間を助けようとすると、エゲツない力で逆にこっちが水中に引き摺りこまれる。大の大人が救助しに行って、その人を助けたは良いが、逆に自分が溺死してるニュースよくあるでしょ。」

 

≪・・・≫

 

「だから非情なようですけど、何でも中途半端な正義感で首を突っ込むなって事です。結局のところ、犬死にするのはこっちの方ですから。もちろん、大切な存在だけは別の話ですけどね。」

 

≪・・・≫

 

 

 

個別指導という泥沼に溺れた先生方が、歯科保険研究会個別指導部にご相談下さる。

 

もちろんドクター重田をはじめ、我々が逆に引き摺りこまれて共倒れなんて事は絶対にあり得ない話やから、有事の際は遠慮なく頼って頂きたい。

 

中途半端な気持ちのメンバーは誰一人いない。

 

 

みんな、本気で先生方の力になりたいと思ってるんです。

 

 

 

しかしそれにしてもそのB先生が、すごい剣幕でダメ出ししとる。

 

 

・・・何に対してや?

 

 

耳を澄ましてよくよく聞いてみると、そこのスタッフ全員、どうやらカラオケに行かず帰ろうとしてるみたいやな。

 

 

「別にエエやんけ。」

 

思わず一人言が出た。するとすかさずA先生が、

 

『何にもエエ事やあらへん。ここで帰るかフツ―?最後まで付き合ってこそのアフターやろが!』

 

と応戦してきた。A先生が言うと、何か説得力あるで。

 

 

まあ、キャバクラが混ざってるけどな。

 

 

 

『俺にはB先生の気持ちが良く分かる。そもそも終電で帰ろうとするその気持ちが、インポなんや!バイアグラ飲んでから出直さんかい!』

 

 

バイハラや。バイアグラ・ハラスメントや。ついでに今なら問答無用でセクハラや。

 

 

あー、面倒臭い・・・

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