そして約1カ月間、それぞれが思い思いの時間を過ごしたところで、地方厚生(支)局都道府県事務所から個別指導結果が送付されてくる。
個別指導を終えられた先生方にとって、まさしく運命の封筒が届く訳やな。
ちなみにそれとセットで、【改善報告書】というモノも送付されてくる。
改善報告書?それはすなわち「改善した事を報告します」、てヤツか。
知らん間に、お上がわざわざ勝手にこちらの改善をしとるって事か?
・・・いや、お役所から届く書類は全てちゃんと目を通さなアカン。
要するに「お前らな、これを改善せんかい!」て色んな指示が書かれている訳や。
こっちが改善して報告せなアカンのかいな。んなもん、個別指導でさんざん言われてるんやから、もうエエやろって話やで。
なんやねん。「こんな紙っぺら破り捨てたろか」、て気持ちになるのはよく分かる。
でもな、これも大事な後始末の一つや。指摘事項をよく理解した上で、ちゃんと改善報告書を記載して提出する必要があるで。
万が一出さずに押し通せば、それなりのお仕置きが待ってるかもしれん。さすがのオレでも、そんな勇者は見た事ないけど。
まあ逆に言えば、大した内容ではない代物って事や。
改善した内容は、全て手書きで記さなアカンところが面倒くさいけどな。
ちなみに個別指導で指摘された内容を思い返して自作自演する必要はない。ちゃんと「これを改善しろ」、て内容がご丁寧に一つずつ箇条書きされとる。
それに対して改善した内容を書くだけや。個別指導の準備にてんてこ舞いになっていた時の事を考えると、力が抜けるくらい楽チンな作業や。
しかし、この【改善報告書】の難儀なところは別にあると言っていいだろう。
【厚生局からの指摘事項】と大層な表現をしているだけで、実態は子供の反省文のようなものだ。
つまり、心理的なモノやな。
個別指導には各々何かしらの理由で選定されるものだが、そのほとんどは誠実に患者様の口腔内を診ておられる先生方だ。
有無を言わさずお呼ばれして、大変な準備して、指導現場では色んな事言われて、もんもんとした気分になって。挙句にこんなモン書かされたら、いくら温厚な先生でもストレスの一つや二つは爆発するやろ。
気持ちは痛いほど分かる。しかし、これも保険医としての階段を上がるためのモノと割り切って、ぜひクリアして頂きたい。
また、療担規則や算定ルールに反した保険請求として指摘されたものは、自主的に点検し返還する事が求められている。
内容は別コラムで書かせて頂いているが、返還する場合は返還同意書・返還内訳書を保険者別に記載し提出する事になるで。