あれほど盛り上がりを強制してヒャッハーしていた院長達にも、とうとう疲れの色が見え始めてきた。
そりゃそうや。運動会から始まって、しこたま呑んでフルパワーで暴れ倒してきたんや。色んな意味で精根尽き果てるお時間やで。
それにしても、一昔前の体育会系出身者は総じて気力と体力が半端ないように感じる。オレも若い頃はハラスメント王国の様な環境でスポーツをしていたが、その反面、これから自分がおじいちゃんになっても二足歩行できる気力と体力の基礎はあの頃に出来上がったような気がする。
団塊の世代の御仁に話を伺うと、大学時代は体育会系クラブや各下宿エリア、同じ出身県の学生が集まって【コンパ】をしていたらしい。現在の合コンみたいな、バラ色の宴会なんかじゃない。
浴びるほど酒を呑み、暴れ倒す。先輩の命令は絶対の、ざっくりいうと【かわいがり】のような場だったみたいやな。吐きまくって便所という便所を詰まらせる、他所の宴会に乱入しグチャグチャにする、果ては電車を止める・・・
挙句の果てはそこかしこで出入り禁止や。
今なら迷惑防止条例違反で逮捕や。そういう事がまかり通っていた時代の人間が、現代人からは想像もつかないような言動をする事は、もはや想定内と言っていいだろう。
<俺達の若い頃に、急性アルコール中毒で運ばれた人間なんか見た事ないで。人間そのものが弱くなってきとるわ。>
て発言も、今の時代では大衆と乖離した失言になってしまうのだろう。
余計な発言をすると、化石どころか単なる老害としか扱われない事だろうが、しかし何も悪い面ばかりでは無かっただろう。しかし、もはや平成の体育会系ですら、煙たい目でしか見られないから注意が必要やな。
日々のニュースにおいて、良いだけの話は面白くないし全く大した話題にもなれへんからな。
知らんけど。
それはともかくオレにとっての公開処刑もやっとの事で終わり、今度こそホッと一息ついたで。
皆がガス欠になったせいで、オレの久保田利伸が空回りしたのは否めない事実だ。
オレ一人がノリノリ紀香だった。ユミリー先生に助けを求めたくなったで。あ、藤原紀香が心酔しとる風水師や。一方的な悪となった陣内智則の件では、ユミリー先生が一枚噛んでたらしいけどな。
知らんけど。
なにはともあれ、あれほど騒がしかった空気が、まるで個別指導の現場の様に静けさを醸し出していた。
ああいう歌唱力を要求される歌の時にシーンとされるのが一番難儀なんや。勢いでごまかせる曲じゃない、しっとり久保田やからな。まさしくオレにとっては公開処刑やったで。
しかし幸か不幸か、皆グロッキーや。もはや他人の歌なんかアウトオブ耳中や。
やっとこさこの宴もお開きや・・・と思った矢先、また別のトラブル発生や。
