令和3年 12 月 24 日に中央社会保険医療協議会において、令和4年度診療報酬改定等に関する1号側(支払側)の意見についての議題が上がりました。中間取りまとめ、個別事項についての議論も進み、改定率も歯科においては+0.29%とプラス改定になりました。今後は、公聴会も開かれ厚生労働大臣からの諮問、それに対して中医協からの答申、付帯意見が3月まで行われていきます。
令和4年度改定も佳境に入っていき、どのような内容になっていくのか片時も油断はできません。今のうちから、何を準備して、何をしていかなければならないのか?スタッフを巻き込んで医院にどのような取り組みを実践できるように舵取りをしていくのは院長の役割です。
今回は1号側の意見から、今後の改定を考えていきたいと思います。考察の内容としては、歯科医院にとってデメリットとなるような方向性で、ネガティブに考えていきます。
基本認識
〇 令和4年度診療報酬改定は、新型コロナウイルス感染症を経験し、団塊の世代が 75 歳に到達し始めて最初の改定である。
→医療費削減がより現実的になってきています。
コロナ禍の教訓と人口構造の変化を踏まえれば、安心・安全で効率的・効果的な医療につながるよう、
→院内感染対策はもう当たり前のものとなってきます。初診算定には院内感染対策は必須になってくるかもしれません。
これまで以上にメリハリの利いた配分の見直しを行うべきである。
→初診、再診の点数のなかに外来環がまるめられてもおかしくありません。
〇 医療経済実態調査の結果から、医療法人の病院や一般診療所、歯科診療所、保険薬局は依然として黒字であり、
→統計調査からもその事はわかっているぞと。
足元で医療機関の経営が概ね改善している状況を踏まえれば、個々の医療機関・薬局の役割や機能を反映しない一律の評価は行うべきでない。
→すべての医院にいい目を見せることは避けるぞと。頑張っている医院には一定の評価はしたいと。施設基準で判断か?
歯科
かかりつけ歯科医機能の強化や
→か強診
在宅歯科医療の拡大を通じて、
→歯援診1,2
歯科疾患に対する早期介入により効率的・効果的に
→例えば離乳前の小児にたいする小機能
患者の口腔状態を健康に保ち、QOL を生涯にわたり
→訪移行
維持・向上させることが重要である。
→口機能
① 新型コロナウイルス感染症を踏まえて、基本診療料の施設基準に定める研修の内容を見直し、感染症予防策を徹底するべき。
→初診、再診の施設基準においてより全スタッフに対しての院内感染対策の研修を強化。回数が増えるか、会議録の作成義務か?
ただし、研修や追加の感染症予防策を理由に基本診療料を引き上げることには、反対する。
→1号側の意見から、追加はあれど据え置きとなる可能性は高いか?
② かかりつけ歯科医機能強化型診療所の施設基準おける歯周病重症化予防や訪問診療の実績については、地域包括ケアシステム推進の観点から、算定回数の基準値を引き下げるべきでない。
→良くてSPT や歯科訪問診療料1,2の実績は現状維持、もしくは上がると考えられる。下がることは期待できない。P重防の実績も入ってくるだろう。
③ 障害者歯科医療における歯科診療特別対応連携加算について、医科病院との連携だけでなく、歯科病院との連携も評価の対象とすることが考えられる。
→現状の歯特連の施設基準の加算以外にも、国としてはより病連携を推進していきたいと考えられる。
④ 歯科疾患管理料の総合医療管理加算について、HIV 感染を対象疾患に追加するべき。
→総医の要件追加は濃厚か?
⑤ 訪問歯科衛生指導料について、ICT を活用して歯科医師が患者の口腔状態を確認して歯科衛生士に指示を出すことにより、効率的で質の高い口腔衛生管理を評価する。
→ICT を利用した遠隔加算が出るか?その実態を示すものはデータになるのか?
⑥ 歯周病安定期治療(Ⅰ)(Ⅱ)及び歯周病重症化予防治療について、患者負担に配慮しつつ、
→患者負担に対しては1号側も思うところはあると。
包括範囲の違いを是正するべき。
→何を考えているのか?
⑦ フッ化物洗口指導やフッ化物歯面塗布処置について、う蝕の重症化予防の有効性に基づき、対象患者を拡大することが考えられる。
→C重防の出現?補綴治療を減らしたい考えが見えかくれします。
⑧ 口腔機能の発達や衰えの実態を踏まえ、現行 15 歳未満とされている小児口腔機能管理料の対象年齢を引き上げ、現行 65 歳以上とされている口腔機能管理料の対象年齢を引き下げるべき。
→1号側も機能管理の算定が少ないことは、本意ではないと言うこと。機能管理に対しては1号側は味方になってくれそうです。
⑨ 歯科訪問診療料について、同一建物に居住する患者数によって診療時間や診療行為が異なることを踏まえ、全体として適正化の方向で評価のメリハリを強化するべき。
→訪問診療においても、1号側は理解を示してくそうです。悪くとらえると、施設での訪問診療の評価は引き下げられる可能性もあります。
⑩ 在宅療養支援歯科診療所の施設基準について、多くの歯科診療所が積極的に訪問診療を実施するように要件を見直すことが考えられる。
→医療費削減において、訪問診療の必要性は理解されています。入院が減れば、医療費を大きく下げれると言う考えか?在宅での看取り加算も評価されていくか?歯援診2以外に、もっと参入されやすい歯援診3なんてものが出るのか?歯援診2の基準が引き下げられるか?
⑪ 歯科用貴金属価格の随時改定について、より直近の素材価格を用いて見直しを判断できるように運用上の工夫を行うべき。
→随時改定は過去に何度変革があったように、より実態に則していきたいと考えているもよう。むしろ、金属治療は保険から外したいのか…
以上です。
