トラブルはいつも突然に

トラブルはいつも突然に~㉙~ 

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<続いて抜歯窩に対する処置や。>

 

「そのまんまインプラント埋め込むんとちゃうんか?」

 

<アホ、そんなチェリーの前戯みたいな事しとったら、大事なインプラントがロストしてまうやろが。>

 

「ほう。男優並みの前戯をしてくれるんやろな?」

 

<俺のは鷹さんクラスやで?>

 

「そんな事言って、自己満足のマスターベーションちゃうんか?」

 

<やかましわ、黙って聞かんかい。>

 

「じゃあ聞かせてもらおか。」

 

<まずはフィクスチャーの選択からや。>

 

「メーカーの話か?」

 

<それだけじゃない。まあ俺は、安定のストローマンを主に使用してるけど。>

 

「なんかキン肉マンの超人みたいな名前やな。」

 

<いちいちしょーもない事ばっか言うな。>

 

「他には?」

 

<フィクスチャーの表面正常の選択や。>

 

「チタンコーティングだけじゃないんか?」

 

<俺は抜歯即時埋入の際には、HAコーティングのフィクスチャーを使用しとる。>

 

「HAコーティング?」

 

<HA、ハイドロキシアパタイトや。>

 

「何がどう違うんや?」

 

<HAにはな、骨誘導能があるんや。>

 

「なんそれ。」

 

 

また講義が始まった。骨誘導能、骨伝導能・・・何言ってるかちょっと分かんない。

 

 

 

「で?肝心のエビデンスは?」

 

<バッチリよ。でもな、インプラントの盟主は、チタン至上主義者が多いんや。HAは認めへんぞ!て。>

 

「それを認めてしまうと、自分の地位が脅かされるからか?」

 

<それは知らん。しかしそういう先生は一定数おる。>

 

「これまでの診療スタイルにプライドがある分、新しいメソッドには安易に飛びつかれへん訳か。」

 

<せや。特にセミナーやコースを自分で開いて稼いでる先生程、そういう傾向があるな。大家はベンチャーを下に見るもんや。>

 

「そんないらんプライドなんかどーでもエエから、コッソリやってエエとこ取りしたらよろしいやん。で、知らんふりしてダブルスタンダードでいけば、もっと稼げるやん。」

 

<要領のエエ先生はそうしとるよ。でもな、頭でっかちの先生はどこのジャンルにもいてるもんや。>

 

「そういう先生がイチャモン付けてくる訳か。」

 

<せや。>

 

「しょーもない、他所の先生の信念や治療にまでいちいちケチ付けんでよろしいやん。」

 

<学会や勉強会でも違う流派同士で公開喧嘩するぐらいやから、気合いの入り方が違うんや。>

 

「面倒臭い先生の話はもうこりごりですわ。」

 

<お前が聞いてきたんやろが。>

 

「そんな事よりも、フィクスチャーの話の続きしてもらってもよろしいか?」

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