「で、どない料理したんや?」
<契約書を突き付けてな。まあ、水戸黄門の印籠みたいなもんや。>
「そんなんで大人しくなるんか?そういうヤカラは、タチが悪いで?」
<大丈夫や。受付で揉めとる段階で、顧問弁護士に連絡付けた。今すぐ来てくれるって。>
「110番みたいやないか。しかし頼もしいな、ウォーリア法律事務所か?」
<あそこって、そんな武闘派なんか?>
「いや、なんかやってくれそうや名前やないか。」
<エエ加減な事抜かすな。>
「で、派遣されてくるのは小室圭や。」
<なんでやねん。ニューヨークからこんにちは、か。>
「ロイヤルパワーでソッコー揉み消してくれそうやないか。まあしかし何でもエエんやけどな、結果はどないやってん?」
<まあとにかくや。弁護士が今から馳せ参じる旨を伝えて、腰据えてお待ち頂くようお伝えしたら、気持ち良く動いてくれたわ。>
「気持ち良く?」
<せや。渋々支払いしとったわ。>
「どこが気持ち良く、や。金離れの悪いヤツは、後が面倒ってのが相場やで?無理矢理カウンセリングして自費に持っていった患者ほど揉めるのは、あるある探険隊やんか。」
<まあ、当たらずも遠からずや・・・>
「とにかくその日はお引き取り願えた訳やな。」
<まあな。後にも患者様が詰まってたからな、スパッと切り替えてそこで試合終了ですよ。>
「忙しいってのはありがたい事やな。さすが、ゴッドハンドやん。」
<おだてても何も出てこーへんで?>
そう言いながら、しっかり木に登っている。分かりやすいタチや。個別指導で一番ボロ出しやすいタチや。
知らんけど。
「【悩みに精神を支配されない方法は、とにかく忙しく時を過ごす事だ】て、誰かが言ってたっけ。」
<その通りや。その時点で既に解決されたと思ってたから、悩みもクソも無かってんけどな。>
「ところが、トラブルは突然やってきた訳やな。」
<・・・>
「あとは、最初に聞いた通りの流れか?」
<せや。SP時にて、麻痺を訴え出したんや。>
「ビタミン剤や神経賦活剤でヤク漬けにしたんやっけ。」
<誰がヤク漬けや。俺なりに全力を尽くした結果や。>
「こうして話を聞くと、まず相手が悪かったな。良くない事は重ねて起こる。粘りたくなる気持ちも分かるけど、やっぱりリリースするのが遅かったんちゃうか?」
<・・・>
「でも、その二つに鍼治療も併せて行った結果、数年経過して麻痺がほとんど回復したケースもあるって聞くで?」
<開業医がそんな悠長な事言ってられへんやろ。大学病院やから余裕こいて言えるんや。>
「その大学病院に送ったんやから、エエやないか。」
<そんなん言ってる余裕、もう無いんや・・・>
まさしくこの話の肝を聞く事になろうとしたその時・・・
